目が覚めると7人の男が側にいました。
ソラと名乗ったその子はあたしにギュッと抱きつくと、「おかえり、亜子ちゃん」そう言って満足そうに微笑んだ。
何なんだろうこの兄弟は。
やけに距離が近いというか、スキンシップが多いというか。
でもこういうもんなんだろうか、兄弟って。
そんな事をモヤモヤ考えていると、スライド式のドアが静かに開いてさっきのパーマ男が帰って来た。
「具合どう?大丈夫そー?」
視線が合うとそう投げかけられ、返事を返そうとした瞬間ジンの楽しそうな声に遮られる。
「いま全員で自己紹介してんだよ。ほら、亜子なんも分かんねぇだろうからさ」
「ちなみに仁が亜子の具合悪化させたんだけどね」
「ばっ、お、俺のせいじゃねぇよ!」
コウの一言でまたも始まる漫才コント。
それをさらっとかわすと、パーマ男はあたしのベッドに腰掛けた。