目が覚めると7人の男が側にいました。
赤茶の髪とダークブラウンの髪。
その二つが揺れて……そこで、ふと気がついた。
兄弟だから全員どことなく似ているってのは分かる。
けれどこの二人は髪の色が違うだけで、顔から背丈までそっくりだ。
まさか、そう思った頃にはもう、ジンはあたしの表情から全てを読み取っていたらしい。
「あぁ、俺たち双子なんだよ」
にっこり満面の笑みでそう答える彼。
シンはそんなジンの腕を自分の肩からおろすと「そういうこと」そう、一言だけ残して元いた場所に戻った。
同じ時、同じ場所で、同じように生まれて来たのに、こうも性格に差が出るのかと思う。
これからこの色とりどりな兄弟たちと一緒に過ごすのか。
そうぼんやりと考えていると、コウが思い出したように口を開く。
「そう言えば朔夜、まだ自己紹介してないんじゃない?」
ふと言葉が投げかけられた方に目を向ければ、ゴールドブラウンの髪をした男の子が座っていた。