目が覚めると7人の男が側にいました。
神田亜子。
あたしっていう人間がいったいどういう人だったのか。
こうやって笑いあっていても、何だか心と体が離れている気がして。
「まー、そんな心配しなくてもこのバカ組は一緒の高校だし、何かあったら言えばいーよ」
キョウが周りにいる高校生組の頭を豪快に撫でながら、にこりと笑う。
それに釣られて全員が笑顔になる。
何も分からないけど。不安ばかりだけど。
自分のことすら分からない、こんなあたしを。
「そうだぞ亜子!お前に何かあったら俺がすっ飛んで行ってやる!」
「仁、マジでうるさい!亜子に嫌われんぞ!」
「そう言う光もかなりうるさいけどね?」
「ねぇ陽ちゃん、あとで夏休みの宿題手伝ってー!」
「えー空まだ宿題終わらせてねーのー?」
「京、おかわり」
この兄弟たちは、受け止めてくれるだろうか?
「おい亜子、しゃーねぇから明日一緒行くぞ」
そしてこの幼なじみは、こんなあたしを面倒に思わないだろうか?