目が覚めると7人の男が側にいました。
キョウ、シン、ジン、コウ、ヨウ、ソラ。
そしてサクヤ。
「んだよサクヤ。俺たちだって亜子と行くっての。なぁ、心?」
「お前暑苦しんだよ、離れろ仁」
目の前で双子がじゃれる。それにみんなが笑う。
あたしは以前からあったらしい、この光景に覚えはないけれど。
「亜子、ほらこんな大勢いんだ。何の不安もねぇぞ!」
でも、何も心配することないのかもしれない。
笑顔あふれるこの場所で、また自分を思い出して行けばいい。
「うん…あたし、学校行く!」
これが、まだ“何も知らないあたし”の第一歩。