目が覚めると7人の男が側にいました。
「亜子、とりあえず起きれるか?」
はっとして彼に目を向けると、少し困ったようにあたしを見ていた。
―――亜子。
それって、あたしの名前なんだろうか?
あぁ、ダメだ。なんにも分からない。
とりあえず彼に手を借りてゆっくり体を起こすと、やっと部屋全体が見渡せた。
そこにいたのは、全員で7人の男子たち。
「亜子!もう起きて大丈夫か!?マジで焦ったんだぞ!」
「あ!こら、仁っ!」
彼らをぼーっと眺めていると、赤茶の髪の男がベージュ髪の少年の腕から逃れ、あたしの方へと掛け寄って来た。
だけど人懐っこそうな笑顔は、やっぱり見覚えがない。
―――っていうか、本当に誰?