目が覚めると7人の男が側にいました。
困惑
「記憶…喪失ですね」
目の前の白衣を着た医師が、慣れたようにそう言った。
あたしの健康状態を確認し、この場を離れるように立ち上がる。
けれどこの場にいる全員を動揺させるには十分すぎるその言葉。
いまだ混乱してるであろう彼らの思考は、あたしには読み取れない。
「すみません、少し…」
ミルクティー色のパーマをあてた男の人が、部屋を後にしようとしている医師を呼びとめた。
外を指さすその男の人の表情だけで何もかもを悟ったらしい医師は、
「あぁ…そうですね。では外で」
「はい」
パーマ男を連れて、部屋の外へと出ていく。