SUN or RAIN ①




階段まで早歩きで向かう。
早くお礼が言いたい―その思いがあたしの足を進める。




―――いた…



階段に座っている工藤君の姿を見つけた。



あたしは深呼吸をしてから近寄った。




「あのー…」



「うわっ! …あ、樹里ちゃんどしたの?」



ビックリしたーと言って微笑む工藤君に心臓が鳴った。



「あ、えと…。この間はありがとうございました!」



< 55 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop