SUN or RAIN ①
冷たい…。
「これ…」
「あぁ…俺の」
わざわざハンカチ濡らしてきてくれたんだ。
「ありがとう」
「別に…。
元はと言えば、俺のせいだし…ごめん」
「ううん…」
ドキドキと鼓動が速い。
「……行くか」
あたしは頷いて立った。
工藤君はあたしの歩幅にあわせてゆっくり歩いてくれた。
少し歩いた所で
「家……どの辺?」
「もうすぐ…あの角を右に曲がった所」
「ん……」
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