咲き舞う華は刻に散る
「おぉ、小娘、来ていたのか。どうだ、お前も此処に来ぬか?人の表情が見れて滑稽だぞ」
「確かにそこから見る人間の姿滑稽だろうな」
美桜里は芹沢の言葉に乗るように一本前に出た。
「美桜里さんッ!?」
沖田は彼女の行動に驚き、咄嗟に彼女の肩を掴んだ。
「だが、そんな所から人間風情を見下すなんてくだらない事、この私がすると思うか?」
ドスの効いた声に肩を掴んでいた沖田は手を離す。
声だけではない。
美桜里は痺れる程の殺気を放っていた。
それは新選組一の剣客と言われる沖田も戸惑う程だった。