咲き舞う華は刻に散る
「ニ、ニャア…」
何とも古典的なやり方だ。
美桜里も我ながら無理のあるごまかし方だと痛感した。
この古典的なごまかし方で彼らはごまかせるのだろうか?
「なんだ、猫か」
…ごまかせたようだ。
美桜里は一先ず安心し、再び歩き出そうとした。
「猫!?遊びたい!」
沖田のはしゃいだ声が部屋の中から聞こえると、美桜里はギクリと肩を揺らした。
せっかくごまかせたのに、此処でばれたら、もともこもない。
「総司、今はそんな事をしてる場合じゃねぇぞ」
「ぶぅ~、土方さんのケチ!」
土方の諭すような声と沖田の拗ねたような声に美桜里は肩を落とす。
そして、また失態を犯さないうちに自室(土方の部屋)に戻った。