咲き舞う華は刻に散る


「吐きましたか、土方さん?」



「総司か…。吐かねぇよ。吐いたら、こんな焦ってねぇよ」



土方は頬に付いている返り血を拭うと、溜息を吐いた。



彼も原田や斎藤もここ数日間、なかなか吐かない古高の拷問に明け暮れていた。



そのせいか、三人とも疲れきっている。



「吐かないのか…。だったら、私がやる」



突然聞こえた美桜里の声に土方達は彼女の方を向いた。







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