咲き舞う華は刻に散る


「ははは…、ふぅ…」




笑いが治まると、美桜里の心臓は大きく跳ねる。




ドクン…ッ。




手足を拘束する鎖を壊そうと手足に力を入れると、それらは呆気なく壊れた。




彼女の藍色の髪が根元のほうから銀色に変わり始めた。




それだけじゃない。




銀髪の隙間を縫うようにツノが生え、歯や爪も獣のように鋭く尖り出す。




美桜里はようやく自由になった手足を動かすと、立ち上がった。






< 24 / 615 >

この作品をシェア

pagetop