咲き舞う華は刻に散る


会津公が去って行くと、土方は溜息を吐いた。



「いやぁ…、肝を冷やしたぜ…」



原田は冷や汗をかいていたのか、手の甲で額を拭う。



彼だけでなく、沖田達も緊張の糸が切れたように息を吐いていた。



土方は後ろで息を吐いている彼らから視線を外すと、己の腕の中に居る少女に視線を移した。





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