咲き舞う華は刻に散る


土方は文机に向かい、仕事をしていた。



部屋の真ん中には手刀で気絶させた美桜里が眠っている。



「うっ…」



ふと美桜里が呻いた。



「どうした、美桜里?」



土方は彼女に近付くと、顔を覗き込んだ。



眉間にシワを寄せ、脂汗をかいている。



おそらく、悪い夢でも見ているのだろう。



「大丈夫だ…。お前には俺達がついてる」



土方は美桜里の頭に触れた。



そして、子供をあやすように優しく頭を撫でてやる。



ふと、美桜里が目を覚ました。






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