咲き舞う華は刻に散る


「まあ、良い。それにしても、貴様らは群れるのが好きだな?一人では何も出来ぬのか?」



桐生は泉羽から視線を外すと、土方達にその視線を向けた。



「上手の敵なら、倍の人数でかかるのは当然だ」



そう啖呵を切ると、土方は抜刀した。



それに続くように、沖田達も刀を抜き放つ。



「ふん、人間らしい脆弱な考えだな」



「んだと?」



原田は桐生の言葉が癇に障り、臨戦体勢を取るように槍を低く構える。



「だが、それを見ているのは悪くない」



桐生は嘲笑うような目で土方達を見る。






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