咲き舞う華は刻に散る


「てめ――」



「黙れ、外道」



土方の言葉を遮るように、美桜里の声が重なった。



視線が一斉に彼女に集まる。



「貴様のような外道にこいつらを罵倒する権利はない」



低く、冷たい声。



顔を伏せているため、美桜里の表情は読み取れない。



しかし、彼女の纏う雰囲気が明らかにいつもとは違う。



「もう我慢ならない…」



美桜里は首に当てられている刀を掴み、それをいとも簡単に真っ二つに折ってしまった。



すると、彼女の髪が藍色から銀色に変わり、額にツノが生え始める。





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