咲き舞う華は刻に散る


「いよいよ来たか…」



桐生はニヤリと笑った。



美桜里の風貌は普段の姿とは全然違かった。



爪も伸び、歯も尖る。



「これ以上、好きにはさせない。私が貴様を殺してやる」



閉じていた美桜里の瞳がゆっくりと開かれて行く。



彼女の双眸は緋から金色に変わっていた。



土方達は美桜里の姿に息を飲んだ。



「やれるものならな…」



すると、髪色は変わらないが、桐生の双眸も金色に変わった。



「やってやる…」



美桜里は地面を蹴った。



誰もがまた激しい戦いが始まると思っていた。



しかし、それは呆気なく終わりを告げた。






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