咲き舞う華は刻に散る
「土方、悪い…。少し泣かせてくれ…」
「ああ」
美桜里の口から嗚咽が漏れる。
「土方…、兄様が死んでしまった…。私が殺したんだ…。また私は一人になってしまった…」
「お前は一人じゃない。美桜里には俺達がいるから…」
「ごめんなさい…、兄様…。うっ、ふ…、ぅああぁああぁぁあああぁああッッッ!!!!!」
美桜里は土方の胸にしがみつくようにして泣き叫んだ。
土方はただ彼女の身体を抱きしめていた。
哀しくても、辛くても、泣くことを知らない小さな少女を――。