咲き舞う華は刻に散る
「何か、複雑だ…」
美桜里は胸の辺りを押さえ、呟いた。
「お茶を持って参りました」
しばらくすると、二人分の茶をお盆に乗せた泉羽が戻ってきた。
「ああ、ありがとう」
土方は文机に置かれた茶を満足そうに飲んでいる。
美桜里が入れてきた時にはあんな顔をしたことがない。
美桜里は唇を尖らせ、拗ねたように寝返りを打った。
「美桜里様、どうぞ」
「うん…」
「どうかなされましたか?まさか、体調が悪いとか…!?」
泉羽は慌てたように、美桜里の額に触れようとした。