咲き舞う華は刻に散る
その瞬間――。
「土方さん、美桜里ちゃん、泉羽ちゃん!島原に行こうぜ!」
「「却下」」
いきなり飛び込んで来て、中に入るなり大声で永倉は言った。
しかし、美桜里と土方に呆気なく却下された。
「拒否権はないみたいだぜ、土方さん」
「どういうことだ、左之」
原田は頭を掻くと、言いづらそうに口を開いた。
「新八の奴、土方さんの名前で予約して来ちまったみてぇなんだよ。しかも、人数の中に美桜里や泉羽も入ってる」
「「!?」」
美桜里と土方は顔を引き攣らせ、ニコニコと笑う永倉を見た。
「山崎」
「はい、此処に」
「泉羽」
「はっ」
二人はそれぞれ腹心の部下を呼んだ。