咲き舞う華は刻に散る


そして――。



「「あのカスを殺れ」」



二人は揃って額に青筋を浮かべ、腹心の部下に笑顔で命じた。



主に命じられた山崎と泉羽はそれぞれクナイを取り出し、身構える。



「まっ、待て!やれって漢字が…っ、漢字が違う!」



クナイを向けられた永倉は慌てていた。



すると、沖田と斎藤、藤堂がひょっこりと現れた。



「何ですか、この騒ぎ?」



「まあ、だいたいは見当がつくがな」



「おおよそ、新八さんが何か馬鹿なことをやらかしたんでしょ?」



上から笑いを堪えている沖田、呆れている斎藤と藤堂。



藤堂は意外に勘が鋭いらしく、原因が永倉だということを言い当てた。







< 403 / 615 >

この作品をシェア

pagetop