咲き舞う華は刻に散る
そして――。
「「あのカスを殺れ」」
二人は揃って額に青筋を浮かべ、腹心の部下に笑顔で命じた。
主に命じられた山崎と泉羽はそれぞれクナイを取り出し、身構える。
「まっ、待て!やれって漢字が…っ、漢字が違う!」
クナイを向けられた永倉は慌てていた。
すると、沖田と斎藤、藤堂がひょっこりと現れた。
「何ですか、この騒ぎ?」
「まあ、だいたいは見当がつくがな」
「おおよそ、新八さんが何か馬鹿なことをやらかしたんでしょ?」
上から笑いを堪えている沖田、呆れている斎藤と藤堂。
藤堂は意外に勘が鋭いらしく、原因が永倉だということを言い当てた。