咲き舞う華は刻に散る
それから数週間が経った頃。
美桜里は庭で一人、目を閉じて静かに佇んでいた。
風が吹き、彼女の美しい藍色の髪を揺らす。
すると、揺れた木から一枚の葉が散る。
それを合図に緋い双眸が刮目され、一刀にその葉を斬った。
「こんなもんか…」
斬られた葉を取って見ていると、後ろから拍手が聞こえた。
「見事な太刀筋ね、美桜里さん」
美桜里は後ろから現れた人物に自分でも分かる程顔を引き攣らせた。