咲き舞う華は刻に散る


「ま、待て!そいつは…ッ!」



美桜里は声を張り上げ、隊士を止めた。



しかし、その声は届いていないようだ。



「藤堂ッ!後ろッ!!」



隊士が駄目なら、藤堂にその太刀を止めてもらうしかない。



そう思った美桜里は彼に向かって、叫んだ。



藤堂は彼女の声に振り向き、刀の柄に手をかける。



しかし、それを抜かれることはなかった。



そして、隊士の身体は藤堂の身体を斬り裂いた。



「ゴハッ!」



「藤堂ぉおおぉおッ!」



藤堂は口から血を吐くと、地面に突っ伏した。







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