咲き舞う華は刻に散る


「美桜里ちゃん、平助は…ッ!?」



いつの間にか、原田と永倉が美桜里の目の前に立っていた。



「……………」



何も言わない彼女と動かなくなった藤堂を見て、二人は悟ったらしく、背を向けた。



二人の肩は震えている。



おそらく、泣いているのだろう。



そんな彼らを横目に、美桜里はただ藤堂の亡きがらを見つめていた。







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