咲き舞う華は刻に散る


翌日。



美桜里は花を持ち、藤堂の墓参りに来ていた。



墓に着くと、持って来た花を供える。



「ったく、お前も馬鹿だな…。死に際にあんな言葉を残して行くなんて…」



ふと昨晩藤堂に言われた言葉が頭に過ぎった。



彼は死に際に彼女にこう言った。



『美桜里ちゃん、ありがとう』



――と。






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