咲き舞う華は刻に散る


「…島田、皆に伝えろ。新選組も江戸に退く」



「は、はっ!」



島田は皆にそれを伝えるために急いで部屋を出て行った。



仲間とは死に別れ、己が仕えている者は臆病風に吹かれ、逃げ出した…。



「俺の目指す武士って何なんだよ…?」



土方は急に己が目指しているモノが分からなくなった。



刀を腰に差して、俺は何故武士になろうとしてるんだ?



分からねぇ…、分かんねぇよ…。



「何、気難しいこと考えてるんだ、土方」



すると、美桜里の呆れたような声が聞こえた。






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