咲き舞う華は刻に散る


「ぐふっ」



お握りを食べた土方は盛大に噎せた。



このお握り、見た目こそは普通だが、味はとんでもなくしょっぱいのだ。



それはまるで、塩を直に舐めていると錯覚する程だ。



土方は眉間にシワを寄せ、あまりのしょっぱさに顎をしゃくらせていた。



「どうした、土方?顔が不細工だぞ」



作った本人である美桜里は不思議そうに頭を捻っている。



確信犯か、こいつは…。



ほうける彼女に土方は呆れたように溜息を吐いた。






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