咲き舞う華は刻に散る


この足音は――。



「「土方さん!」」




土方を呼ぶ声と共に勢いよく障子が開けられた。



「うるせぇぞ、左之、新八!部屋に入る時は静かに入りやがれッ!!」



彼女の予想通り、そこにいたのは原田と永倉だった。



礼儀のない二人を土方が怒鳴るが、当の二人は聞いていない。



「大変なんだよ!」



「何がだよ」



「帰ってきたんだよ!」



「誰が?」



原田と永倉が言っている言葉は主語がないため、何を伝えたいか分からない。






< 478 / 615 >

この作品をシェア

pagetop