咲き舞う華は刻に散る


すると、沖田が現れた。



「この二人はほっといて。帰って来ましたよ、土方さん」



いや、あんたも原田と永倉と対して変わらないぞ?



主語がない、主語が。



美桜里と土方は若干顔を引き攣らせた。



「てめぇら、主語がない!」



「副長、俺から説明します」



「斎藤…。頼む」



「帰ってきました、副長」



斎藤はまともに言うかと思ったが、前の三人と大して変わらなかった。



なかなか話さない彼らに苛立ちを覚えた美桜里の怒りが爆発した。





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