咲き舞う華は刻に散る
「あ~、まどろっこしい!いい加減話せよ、あんたら!」
土方が怒る前に美桜里がキレた。
すると、廊下から笑い声がした。
「はっははは!相変わらず、元気だな、美桜里さんは」
「「!?」」
襖の影から現れた人物に美桜里と土方は絶句した。
「近藤さ、ん…」
土方は今まで隊を離れていた新選組の頭、近藤の帰還に動揺していた。
それでも、彼の顔には嬉しさが滲み出ている。
「今帰ったぞ、皆」
近藤は美桜里達の顔を見て、いつもの優しそうな笑みを浮かべた。
近藤が帰って来たことにより、隊の士気は上がった。
そして、旧幕府の命により、新選組は甲陽鎮撫隊として、甲州に行くことが決定した。
しかし、原田と永倉はそれを不服そうにしていた。