咲き舞う華は刻に散る
2.
数日後。
新選組は洋装に身を包み、甲陽鎮撫隊として甲州を目指した。
途中、土方達の故郷である日野に立ち寄った。
近藤達が熱烈な歓迎を受けているのを横目に、美桜里は自分の格好を見た。
「洋装…、意外に窮屈だな着物の方がゆったりしてて楽だったのに…。近藤さんが羨ましいな…」
皆が洋装に身を包む中、近藤だけは着物のままだった。
「我慢するしかないか…」
美桜里は小さく息を吐くと、周りを見渡した。
すると、美桜里は少し離れた場所にいる沖田を見つけた。