咲き舞う華は刻に散る

2.



数日後。



新選組は洋装に身を包み、甲陽鎮撫隊として甲州を目指した。



途中、土方達の故郷である日野に立ち寄った。



近藤達が熱烈な歓迎を受けているのを横目に、美桜里は自分の格好を見た。



「洋装…、意外に窮屈だな着物の方がゆったりしてて楽だったのに…。近藤さんが羨ましいな…」



皆が洋装に身を包む中、近藤だけは着物のままだった。



「我慢するしかないか…」



美桜里は小さく息を吐くと、周りを見渡した。



すると、美桜里は少し離れた場所にいる沖田を見つけた。






< 487 / 615 >

この作品をシェア

pagetop