咲き舞う華は刻に散る
「それより、美桜里。新選組に復帰したばかりで申し訳ないが、城の警護に回ってくれないか?」
「城の警護に?」
「ああ。城には義姉上や武家の妻や子がいる。藩士も城にいるが、お主がいれば、心強い」
会津公の義姉――、照姫様は鬼と恋に落ちた美桜里の母を会津公と共に支えてくれていたお方。
美桜里にとっても、照姫様は会津公と同じく守るべき人に値する。
「分かりました。その代わりに、新選組に兵士を増員してくださいませんか?」
「新選組に増員?分かった」
会津公は美桜里の願いを快く承諾してくれた。
美桜里は会津公と少し話をすると、その場を後にした。
しかし、城の廊下を歩いていると、此処で会うはずない者達と会った。