咲き舞う華は刻に散る
それからしばらくした頃。
旧幕府軍が要としていた船・開陽と神速丸が座礁し、沈没した。
幸い座礁したのが、陸に近かったため、軍用品や武器などは無事だった。
しかし、この開陽と神速丸の沈没は悲劇の始まりでしかなかった――。
そして、その数ヶ月後。
新政府軍の戦艦・甲鉄が宮古湾に入港した。
旧幕府軍にとって、甲鉄は脅威。
上層部は甲鉄に奇襲をかけることを決定した。
奇襲は蟠竜と高尾、回天の三隻で行うはずだったが、途中暴風雨に襲われ、回天のみで奇襲を行うことになった。