咲き舞う華は刻に散る
「あっははは!大鳥さん、味覚音痴にも程がありますよ!」
「確かにな!」
土方が声を出して、笑っているのを見るのはもしかしたら、初めてかもしれない。
「土方の笑顔が見れたのなら、大鳥さんにも感謝だな…」
美桜里はそう小さく呟くと土方の笑顔を見ながら、目を細めた。
その頃、大鳥はというと――。
「ふぇっくしゅ!」
「どうしたんだ、大鳥君。風邪かい?」
「ああ、榎本さん。大丈夫です、多分、誰かが私の噂をしているんだと思います」
美桜里と土方に噂をされ、くしゃみをしていたとか――。