咲き舞う華は刻に散る


「土方…っ!」



美桜里は目の前にいる土方の胸に飛び込んだ。



彼もそんな美桜里を抱きしめ返してくれる。



「会いたかった…。何故、私を独りにしたんだよ?」



「ごめんな…、美桜里。でも、これからは一緒にいられるからな」



美桜里は彼の胸の中で笑みを零した。



そういえば、言ってないことがあった…。



「土方…」



「ん?」



美桜里が顔を上げると、土方は顔を覗き込んで来た。



「好きだよ」



彼は美桜里の言葉に笑顔で答えてくれる。



美桜里はもう一度、彼に抱き着いた――。





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