咲き舞う華は刻に散る


「つっ…」



しかし、脇腹に激痛が走り、その場に膝をつく。



反射的に脇腹に宛がった手にヌルリとした感触がした。



閉じかかっていた傷が今、動いたせいでまた開いてしまったらしい。



白かったサラシも見る見るうちに赤く染まって行く。



「くっそ…」



痛みに歯を食いしばる美桜里の前に近藤が膝をついた。






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