咲き舞う華は刻に散る
「ぷっ…、そのしてやったって顔…!」
沖田は笑いを堪えるように口元を押さえ、肩を震わせていた。
どうやら、彼は笑いのツボが浅いらしい。
「っし、お前ら、そろそろ仕事に戻れ。そして、お前は寝とけ」
土方が立ち上がると、皆続くようにゾロゾロと部屋を出て行った。
最後に出て行った沖田によって障子が閉められると、美桜里は深く息を吐いた。
土方達の前では気丈に振る舞っていたが、傷が治る時の痛みがだいぶ前から彼女を襲っていた。
美桜里は声が漏れ、怪しまれないように布団を深く被り、痛みに耐えた。
閉め切られた室内に痛みに耐える苦悶の声だけが響く。
「――っ」
そして、痛みに意識を持ってかれ、美桜里は気を失った。