咲き舞う華は刻に散る
「~~~っ!」
微妙な振動が傷に響く。
美桜里はあまりの痛さに悶絶する。
やはり、見張りが居ても、門から出るべきだったと自分の愚かさを後から悔いる美桜里だった。
痛みがようやく和らぎ、美桜里は歩き出そうとした。
「こんな時間に何してんだ?」
ふと声が聞こえた。
美桜里は見つかった、と悟ったが、この声は彼女にかけられたものではなかった。
美桜里の視線の先には漆黒の長い髪を風に靡かせ、二人の男と対峙する土方が居た。