咲き舞う華は刻に散る


「小娘ごときの気配を感じ取れない者が芹沢先生に命令するんじゃありませんよ」



「余計な事は言うな、新見。行くぞ」



「は、はい!」



芹沢は新見と呼ばれた男と共に美桜里の方に歩いて来た。



そして、脇腹を庇いながら立つ美桜里の姿を鼻で笑うと、門を潜る。



今の瞳は人を馬鹿にしているような目では無く、すべてを見抜いているような目だった。



まるで、彼女の正体に気付いているかのように――。






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