咲き舞う華は刻に散る

2.



小鳥の囀りが耳に届く。



「んン…」



美桜里は目を覚ますと、昨晩と同じ布団に寝ていた。



眩暈を起こしてからの記憶が定かでない。



布団に寝ているという事は近くに居た土方が運んで、寝かせてくれたらしい。



「柄にもない事を…」



怪我を負った彼女を此処まで運んだのは紛れも無く彼だ。



それを知ってか知らずか当の本人は彼の行動に心底驚いていた。




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