咲き舞う華は刻に散る
「図星か…」
美桜里は満足げに笑う彼を睨みつける。
それを肯定と受け取った斎藤はせっせと布団を敷いた。
人間に考えを読まれるのは気に食わないが、今は反論する元気もない。
美桜里は斎藤が布団を敷き終わるのをじっと待っていた。
「よし、布団が敷けたぞ。横になると良い」
斎藤は敷き終わると、美桜里に寝るように促した。
シワ一つなく、完璧に敷かれた布団。
美桜里は枕元に荷物を置くと、それにシワを作るようにワザと荒々しく横になった。