咲き舞う華は刻に散る


骨と骨がぶつかり合う鈍い痛みで美桜里は目を覚ました。




「何、寝てるのよ」




痛みに耐えながら顔を上げれば、そこには今は亡き母、黎(レイ)によく似た女と少女がいる。




「伯母様…、小夜…」




美桜里の口の端から血が伝う。



あの日、気絶していた美桜里が目を覚ました時には今いる地下牢に入れられていた。




両手足は鎖で繋がれ、自由が利かない状態だった。





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