粉雪にさよならを
自殺原因は分からず、お葬式はお開きになった
でも私だけ、誰もいなくなった遺影の前に座って泣いていた

「ねぇ、卓也…どうして昨日、別れようなんて言ったの?」

私は理解できないよ
だって、今まで嫌な顔もせず手を繋いで一緒に帰ってたじゃない

「私、卓也の支えとかになれなかったの?」

何も答えるはずがない遺影に、虚しさを感じた

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