monoTone
ボーリング場に来た俺は、もうテンションが

すげぇ高い。

「ヤス、あたしに見せてよ」

「は?お前、やんねぇの?ボーリングだぞ?

すげぇ楽しいっつーのに、やんねぇの?」

「うん。ヤスの姿見てたい」

「別に、俺は人いねぇ方がいいんだけど」

ボーリングのボールを2つ持ってきて、ゲー

ムを始める。

…やべぇ。

久々にやったら、はまっちまった。

「アイス食いてぇ」

ボーリングの時は、必ずアイスを食う俺。

「買ってきたあげるよ」

「あ、悪ぃな」

素直に甘えた。

ボーリングの集中、切らしたくねぇ。

「うっしゃ!!」

ストライク、5本連続。

「ヤス、はい」

チョコチップの入ったアイスを、俺に渡して

きた。

「お~、さんきゅ」

やっぱ、アイスはうめぇ。

いつ食っても、アイスはあきねぇ。

「おいっ、ヤス!!」

「お~、ヒロ」

「んだよ、お前暇なら声かけろよ」

「俺はいつでも暇だっつの。お前がダチと遊

んでると思ってたんだって」

「じゃあお前、女と二人?」

「まぁ…そうだけど?」

「じゃあ、ダブルデートしようぜ!!」

俺と同じくボーリングが好きなヒロ。

ヒロも女とボーリングに来て、俺らと会った

ということで、一緒にボーリングをすること

にした。

「こんにちわ」

ヒロの彼女は相変わらず可愛い系の奴で、ヒ

ロが連れてきた女も、俺らのボーリングを見

ていた。

「久々だな。俺らがボーリングやんの」

「そうだな」

「てかお前、アイス好きだな。また食ったの

かよ」

「アイスは最高なんだっつーの」

「二人とも、仲良いね」

「まぁな」

「俺ら、似てるし」

パンッと手を合わせて叩いた俺らは笑い合っ

た。

赤と金の髪を揺らして、俺らはボーリングで

争った。






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