monoTone
「授業中、教科書一緒に見せて?あたし、教
科書忘れちゃって…」
「あ?」
「見せてやってよ、京介。橘、困ってんだか
らさ」
ナイス、はる君!!
あたしから言っても、京介に断られそうだも
ん。
「…地理の時起こせ
そう言うと、また寝てしまった京介。
「はる君。今のって、見せてくれるってこと
でいいのかな?」
「そうだね。見せてくれるって」
「ありがと」
寝ている京介の近くで、お礼を言った。
お礼言う間もなく、寝ちゃったからね。
「橘、多分京介、まだ起きてるよ」
「えっ?」
「多分、照れ隠しに寝たフリしてるだけ。橘
にありがとうって言われんの、恥ずかしかっ
たんだろうな。顔赤くなってるとこ、見られ
たくなかったんだよ」
そう言って、京介の頭をはる君が軽く叩いた
ら、京介の顔の向きが変わった。
「ん…」
京介は、小さな声を漏らした。
なんだ、起きてたんだ。
「起きてるなら、聞いててね。ありがと」
もう一度、しっかりお礼を言った。
「………」
相変わらず寝たフリを続ける京介だけど、耳
が真っ赤になっていて、白い肌の中の赤は、
すごく目立っていた。
「耳赤くして、可愛いっ!!」
思わず言ってしまったその言葉に、後悔する
ことになるなんて、この時のあたしは、まだ
知らなかった。
科書忘れちゃって…」
「あ?」
「見せてやってよ、京介。橘、困ってんだか
らさ」
ナイス、はる君!!
あたしから言っても、京介に断られそうだも
ん。
「…地理の時起こせ
そう言うと、また寝てしまった京介。
「はる君。今のって、見せてくれるってこと
でいいのかな?」
「そうだね。見せてくれるって」
「ありがと」
寝ている京介の近くで、お礼を言った。
お礼言う間もなく、寝ちゃったからね。
「橘、多分京介、まだ起きてるよ」
「えっ?」
「多分、照れ隠しに寝たフリしてるだけ。橘
にありがとうって言われんの、恥ずかしかっ
たんだろうな。顔赤くなってるとこ、見られ
たくなかったんだよ」
そう言って、京介の頭をはる君が軽く叩いた
ら、京介の顔の向きが変わった。
「ん…」
京介は、小さな声を漏らした。
なんだ、起きてたんだ。
「起きてるなら、聞いててね。ありがと」
もう一度、しっかりお礼を言った。
「………」
相変わらず寝たフリを続ける京介だけど、耳
が真っ赤になっていて、白い肌の中の赤は、
すごく目立っていた。
「耳赤くして、可愛いっ!!」
思わず言ってしまったその言葉に、後悔する
ことになるなんて、この時のあたしは、まだ
知らなかった。