monoTone
日向と同じ学校に転入してから、2日。

学校体験として行った日に、日向に学校案内

を頼み、日向と行動を共にした。

本格的に転入が済んでから、2日。

バイクの場所がわからないという口実で、日

向を駐輪場まで連れてきて、倉庫の場所がわ

かんないと、ケータイを借りた。

借りたケータイでメールを打つ。

【日向は倉庫で預かる】

そう打ったメールの画面で開いたまま、湊の

バイクの上に置いてきた。

そのまま、日向を倉庫まで連れていき、オレ

ンジジュースの中に睡眠薬を混ぜて、寝かせ

た。

日向が、オレンジジュースを美味しいと言っ

た時、罪悪感でいっぱいだった。

…日向は前、俺の金髪を綺麗だと言ってくれ

た。

ずっと俺のコンプレックスだった、この髪を

褒めてくれた。

…日向には、色々と救われてる気がする。

例えば…

俺と湊が、同じ奴を好きになって、取り合っ

たら、たくさんの血を流すことになる。

そう、言っただろ?

今、ほぼその状況なんだぜ?

「…無防備に寝やがって」

日向が寝た後、ベッドの準備をして、日向の

いる部屋に戻ると、日向は、本当に安心しき

ったように寝ていた。

仮にも、俺は男なんだけど。

ソファーで寝ている日向を抱き上げる。
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