monoTone
今日は、映画に行く日。

ラブロマンス映画だよ♪

あたしが見たくて、一緒に行こうって約束し

たんだ。

あたし、恋愛のドラマとか、恋愛映画とか、

すごく好きなんだよ~。

ずっと見たかったんだけど、友達はみんな、

彼氏と行っちゃったから…

あたしも、彼氏と行くかってなって、大輔を

誘った。

「日向からデート誘うなんて、珍しいな」

ニコッて優しく笑いながら、あたしに声をか

けてくれる大輔。

「だって、どうしてもこの映画、見たかった

んだよ。でも、友達はみんな、彼氏と行くっ

て言うし、だから大輔誘おって…」

「俺は、付き添いに必要だったわけね」

「うん。でも、大輔なら来てくれるって思っ

たから、大輔に声かけたんだよ?」

「そっか」

笑顔でクシャクシャって優しく、あたしの頭

を撫でてくれる、大輔。

その顔を見て、あたしも笑顔になる。

…好きじゃないけど、大切。

こんな感情、自分勝手なのかな?

「日向、好きだよ」

あたしが、大輔を恋愛対象で見てないの、知

ってるくせに、大輔は、そんなことを言って

くる。

付き合う時に、あたしは大輔に恋愛感情はな

いって言ったのに、それでも大輔は、あたし

と付き合えるならそれでいいって、言うんだ

もん。
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