monoTone
説明された集合場所に行くと、もうみんな、

集まっていた。

「ごめんね、遅くなって」

「いや、全然時間、間に合ってるよ。じゃあ

行こう」

そこにとめられていた車に、みんなで乗り込

めと、京介の「出せ」という言葉で、車が出

発した。

ついたのは、海がすぐ近くにある、別荘だっ

た。

中に入ると、すごく騒がしかった。

…聞き覚えのある声だった。

「…他の学校の代表3人って?」

「ヤスと徠斗と美月だよ」

…みたいですね。

「…もう言ってやれよ、京介」

大輔が京介に声をかけ、京介が頷く。

いや、真夏と大輔は、徠斗たちを知ってるわ

け!?

「…これは、合宿じゃねぇ」

そう言いながら、パソコン画面を見せてきた

京介。

その画面に映ってたのは、この合宿の資料だ

った。

なんで、京介の持ってるパソコンに…?

「…俺が、これ作った」

は?

「ここ、俺の別荘だ」

「はぁ?」

この大きな別荘、京介のもの?

いや、あり得なくはないけど、紙のつくりと

か、学校のそのものだったし…

言葉も、しっかりとした敬語だったし?

ていうか、学校行事として、お父さんとお兄

ちゃんに許可もらっちゃったし…

「なんで!?騙したの!?真夏も大輔も、知って

たの?」

「朝、早めに呼び出されて、立花君に説明さ

れたんだよ」

「あたしにも説明しといてよ〜、はる君」

「うっせ、チビ。お前に言ったら、来ねぇん

じゃねぇか?って、心配してたんだよ」

「…ヤス」

「俺の半径1メートル以内に入ったら、殺す

から」

可愛い顔して、そんな怖いこと言わないで、

美月。
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