monoTone
「お手軽って…あたしも料理するけど、そん

なに上手にできないから〜」

「…料理、すんのか?」

「するよ〜。朝、昼、晩と作ってる」

「…そうか」

そう言った京介と、徠斗も席に座り、起こさ

れた美月と、メイクの終わった真夏も席に着

いた。

「こんなにたくさんの人数で食べると、より

美味しいよね〜」

「そうだね」

いつも、お兄ちゃんとふたりか、3人しかい

ないし、こういうの楽しい。

「2週間、どんなに楽しくなるんだろ〜」

「…楽しくしてやるよ」

「じゃあ、こうしよう。毎日、ひとりずつ、

橘とふたりっきりで、デート。順番は、くじ

引きで」

「えっ?」

なんで、あたし中心なわけ?

「じゃあ、くじ〜」

作るの早っ!!

はる君、凄すぎるよ、その早業。

「で、順番は…真夏ちゃん、大輔、徠斗、ヤ

ス、美月で、俺。最後に京介な」

どうしても嫌がっていた美月は、最後のくじ

で、後ろから3番目だった。

「あの…えっと、はい?」

意味、イマイチわかんないんだけど…

「今日は、勉強しなきゃだから、明後日から

ね」

「えっ…あっ、うん」

あの、どういう展開?

「じゃあ、俺らが個々でデートの予定は、決

めるということで、今日も勉強。2日間で、

宿題終わらせちゃおう」

「えっ!?無理でしょ!?」

「大丈夫。俺らには京介がいる」

「京ちゃん、めっちゃ頭良いもんな」

「まぁ、この中で頭悪いのって、ヤスと大輔

だけだろうし。真夏ちゃんも、橘も頭良いだ

ろうし」

…数学できませんがね。
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