monoTone
「もしかして…お前、あいつらについて、知

らなかったわけ?」

「知らないよ!?」

「あ~、日向は、京介たちすら知らなかった

んだ。知ってるはずねぇか」

「で!?あの5人、不良なの!?ていうか、強い

わけ!?」

「そうだ。だけど、あいつらは、良い奴だか

ら。普通に接すればいい」

「うん」

大輔がそう言ってるし、あたしから見ても、

誰も、あの5人が悪い人には見えないから、

信じても大丈夫。

でも、京介が喧嘩強いなんて、びっくり。

京介は、確かに身長は高いけど、細身だし、

顔とか、あり得ないくらい綺麗だから、そん

なに喧嘩…というか、不良に見えない。

「日向」

観覧車が、頂上に達する頃、また大輔に声を

かけられて、大輔のいる隣を見る。

「大好きだった」

そう言われて、おでこにキスをされた。

「えっ!?」

「付き合ってる頃、キスとかしてないだろ?

だから、諦められたから…キス、しとこうと

思って」

「いや、諦めたんでしょ!?あたし、彼氏いな

いからいいけど、大輔には真夏が…」

「だから、内緒な?」

しーと、口の前で、人差し指を立てた、大輔

とのデートは、こんな感じで終わった。



< 55 / 138 >

この作品をシェア

pagetop